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2010-02-16

「電子書籍と iPad」に関するリサーチ(株式会社ORIMO)を、ちょこっと纏めてみた。

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色々な場所で取り上げられていますので、タイトル付きでURLを置いときます。

電子書籍ツールとしてiPadやKindleに期待が高まる――ORIMO調べ
http://www.rbbtoday.com/news/20100215/65664.html
今後、電子書籍を読みたいデバイスは「iPhone」がトップ――ORIMO 調べ
http://japan.internet.com/wmnews/20100215/1.html
電子書籍が「普及」または「普及しない」理由
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1002/15/news038.html

「ものは言いようデータは見よう、僕の未来は雨模様」とはよく言ったもんです。

元のアンケートデータがどこで見られるのかわからないので、各エントリを元に気になる部分のデータ纏めてみました。
サンプルは「モバイルをメインとした男女18歳以上のインターネットユーザー」667回答だそうです。

■電子書籍利用経験

あるない
61.8%38.2%

■電子書籍利用経験者のうち、有料・無料の利用割合
無料のみ有料のみ有料・無料両方
59%10%32%

■読んだことのあるジャンル/今後読みたいジャンル
ジャンル読んだことある今後読みたい
コミック・アニメ77.9%59.2%
小説49.5%52.8%
雑誌17.5%41.4%
写真集17.2%

■電子書籍を読む際に利用するデバイス/今後利用したいデバイス
デバイス今使ってる今後使いたい
ケータイ(iPhone除く)68.4%37%
PC44.7%35.4%
iPhone32%47.8%
電子辞書6.6%5.8%
PDA6.3%8.5%
Kindle1.5%11.2%

ふぅ。普及する/しない、とかはリンク先参照ください。

さて、これをどう考えるかですね。前提として、母数667回答のうち10人がKindle持ってるというあたり、対象がかなり偏っているという事は認識しといた方が良いと思いますww

個人的印象について。先ずデバイスですが「ガラケーはまだまだ重視すべき」と感じます。ネット上での言及はKindle、iPadが圧倒的ですが、それは電子書籍について自ら情報を発信する人々が「ハードコアな書籍ファン」という要素から来るものも大きいでしょう。現実として、今現在400億という圧倒的な市場を持っており、上記アンケートで「今後利用したい」という人も3割います。なにより、KindleやiPadはある種「紙との選択・競合」という側面がありますが、ケータイ電子書籍は「そもそも書店へ足を(あまり/殆ど/全く)運ばない人」にこれまでリーチしてきた訳ですし、まだまだ取り込めてない層・ジャンルは多くあるのですから。

ジャンルに関しては、やはり小説・雑誌の利用意向が強いですね。各キャリアメニューのケータイ書店を見る限り、小説に関しては(特に大手の、新しめの)文芸/ラノベコンテンツ不足が目立ちます。「ランク王国」で目にした本を探しても載ってない、そういう現状はユーザにとって不満足なのは言うまでもないでしょう。雑誌に関しても同様で、色々なところで試行錯誤しているのが現状です。こちらについては、単純に電子化してもなかなかうまく行かない、マネタイズできないというのも悩ましい所ですね。

本アンケートとの比較として、MMD研究所が過去に実施したアンケート結果リンクを参考までに置いておきます。

携帯電子書籍サイトに関する利用動向調査(2007-06-21)
http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=94

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